RUN for UTMB®︎あるいは僕の、走ることについて語るときに僕の語ること。

2018年UTMB®リタイアからはじまる50代トレイルランナーの挑戦記。

12月24日(月)振替休日のクリスマスイブ、様子見ハイキング。

 子どもが家にいない夫婦ふたりだと、クリスマスはもう行事にさえもならない。
 娘が明確に、どこから見ても疑いなく子どもの頃は、毎年クリスマスはキャンプの日であった。凍えるような海辺のキャンプサイトで、防寒着をしこたま着込んでもなお寒い夜、3人で焚き火を囲むのがわが家のクリスマスの過ごし方であった。
 ある年は、明るいうちにテントサイトでクリスマスケーキを作って、夜はさざ波の音を聴きながら露天風呂に家族で入った。それはそれは、ほんとうに特別な一夜だった。
 そんな彼女もいまは17歳となり、イブはオリンピックとは何かを学ぶキャンプ(昔とはずいぶんちがうキャンプ)に外国の人たちと参加し学びを深めているらしい。ほんとうにわが娘ながら、子どもの頃から実に多様な体験をしているとつくづく感心する。

 で、そんな娘の父母であるわれわれのイブは、最近『折々の言葉』に引用された著書のあるシェフが営む店のディナーを家人が予約しており、それまでは各自フリータイムだ。

 僕は午前中に諸事を済ませた後、ハムストリングスの調子を診るために、宝塚からの東六甲縦走路で様子見のハイキングに決める。急坂の登りはまったく問題ない。下りも気をつければ大丈夫。問題は平地の着地から蹴り出しの瞬間的な切り替え時に起こることがわかった。昨日の痛みはほぼ感じなくなっているため、上り下りは少し走り、平坦な部分(ほとんどないが)は慎重に走った。途中下りたことのない谷を下る。踏み跡はところどころ無いがマーカーはよく探せばあるので、気をつければ行ける。今まで走っていたら気づかなかった社をみつけることもでき、ハイキングならではのメリットもあった。

 帰宅後風呂に入って体を温めてディナーへ。大変良心的な値段でおいしく食事をいただく。しかし店のお客さんは若者ばかり。しかもほとんどのテーブルがノンアルコールである。フランス料理店であるにもかかわらず、ワインを供することがないのは店にとってどうなんだろうと、ふと思う。食事を終えて、最後に家人が持参した著書にシェフから直々にサインをいただき3人で記念撮影をして店を出た。外は大変寒くなっていた。今年のイブは、夫婦2人のよい夜だった。もちろん、娘もグローバルな仲間たちと素敵な夜を過ごしているのだと思う。感謝。