一夜明けて、青空が広がる晴天。
研究会が昼前に終わり、数名で近くの蕎麦屋に行くことに。カフェのような一軒家の蕎麦屋で、ミニ親子丼と大ざるセットを頼む。食べ終えて解散し、一旦は高速に乗って帰路につくが、高速から見えた山並みに引き込まれ、すぐに高速を降りる。稜線がきれいなスロープを描く山を地図で確認すると「牛松山」というらしい。山頂までの距離も短く、調整に登るにはもってこいな様子。
登山口の寺を参るために住職の家を訪ねるとお婆さんが出てこられる。寺の駐車場は以前は登山者にも開放していたが、家に勝手に入ってトイレを使ったり、庭の花を盗んだりという信じられない所業が度重なったため、いまは駐禁にしているとのこと。登山好きな人が自然好きだとか、いい人ばかりだとは今までも思ったことはないが、本当に各地でこんな話はいくらでもあるのだろうと暗い気持ちになる。
僕はお婆さんに教えていただいたゲートのなかの駐車スペースにクルマを停めた。その駐車スペースは教えてもらわないと絶対にわからない場所にあった。頑丈なゲートが鉄の角材のカンヌキで完全に閉められている、その中にあるからだ。そもそも、そこを開けて入っていいのかも考えてしまうほどの人を寄せ付けないようなゲートである。しかし登山口は、その中にある。
クルマを停めて山頂にある神社を目指す。トレイルは、地図には「参道」と書かれている。参道は昔は石段などが整備されていたのかもしれない。その名残もある。でも今は、普通の山道だ。南向きの斜面は、太陽に照らされて、心地よい暖かさでずっと僕を包んでくれる。ときどき走ることのできる傾斜をひたすら上り続けて30分で到着。金毘羅さんにお参りし、ふと足元を見ると木箱に入ったお札があり「お札壱百円。ご自由にお持ち帰りください」とある。お賽銭をお堂に納め、ありがたく頂戴する。
帰宅し、家人による夕飯をいただく。牡蠣のアヒージョときんぴらゴボウとチーズとワイン。牡蠣のアヒージョが美味しかった。